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2011年4月29日 (金)

DC-ACインバータ ADA-150P

東日本震災の記事を見ていたとき、自動車のシガレットライターソケットからAC100Vが得られるインバーターが案外便利だという話を見つけました。電源が車のバッテリーなので得られるパワーは小さいですが、必要なパワーが小さい機器、例えばノートパソコンとかラジカセとか携帯やデジカメの充電器とかでも停電時に使えるというのは確かに便利でしょう。この話を見て、そういえば自分も数年前に買ってしまい込んだままのがあったっけ、と思い出し、ジャンク箱の中から引っ張り出してきました。

Ada150p1

マルハマのADA-150P
最大出力は150W。調べてみると当時の定価は19,800円もしたみたいです。(でも自分が入手した値段はその10分の1くらいだったと思う。)

では早速、使ってみると・・、全く動きません。どうも壊れているようです。チクショウ、不良品をつかまされたか。でももともとジャンク扱いで買ったものですから文句は言えません。例によってぶっ壊して部品取りにしてしまおうかとも思いましたが、MADE IN JAPANの結構しっかりした造りなのでちょっともったいない。というわけで、修理にチャレンジしてみました。

まずケースを開けます。ケースを止めているのは菊型の特殊ネジ。中を見ても外観から壊れているような部品は見あたりません。残念ながら単純な配線外れとかでもないようです。さてどこが壊れているのか。もう少し詳しく見てみます。

Ada150p2

使っているICはKIA494(TL494コンパチ)が2個。ざっと回路を追うと、1次側の494で約100KHzを作りPowerMOS-FETをドライブ、トランスで昇圧して倍電圧整流、2次側の494で約55Hzを作りMOS-FETでスイッチングして交流を作り出しているようです。あちこち電圧を当たってみると1次側494の出力が出ていません。ICが壊れたのか? でも5番ピンを当たるとオシレーターは発振しています。さらに、試しに3番ピンをGNDに接続してみると出力が出るではないですか。ムムム、どういうことだ・・? 基板を何度もひっくり返して部品とパターンを追い回路図を起こしながら悩むこと2日、ようやく見つけたのがパターン切れ。肉眼どころかルーペで見てもわからないけど確かに導通がありません。はぁ、こんなこともあるのね、と思いながらハンダごてを温めて1分で修理完了。無事、動作するようになりました。

問題解決、ちょっと気分がいい。さあ、いつでも停電やって来い! ってそういう問題ではない。

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